
Aksel designed by Aksel L. Hansson
photo: Anne Lise Norheim

Tine IsKaffe designed by Tangram Design for Tine photo: Tangram Design

Adax Syklus designed by
Andreas Langdalen Sorensen, Oyvnd Ostmo

photo: Oyvind Ostmo
Award for Design Excellence の受賞作と同時にオスロのDogA (Design and Architecture center) で現在公開されているのが、同じくNorwegian Design Councilが主催する The Classic Award for Design Excellence と the Young talent Award というデザインアワードの受賞作です。
The Classic Award for Design Excellenceは、市場に出てから10年以上経っている優れたデザインに贈られるアワードで、それに対し、Young talent Awardでは、若手デザイナーによる革新的なデザインとアイデアに賞が贈られます。
The Classic Awardを受賞した、Aksel Hansson によるダイニングチェアーは、1938年から現在に至るまで主に北欧諸国やドイツ、アメリカなどのマーケットでロングセラーとなっています。1938年の発売当時はバックレストの羽板が3枚でしたが、徐々にバリエーションを増やし、現在では羽板の本数やシートの材質など選択肢が豊富になっています。
快適で扱いやすくノルウェーの家庭に広く根付いているという点、工場に修理に出され世代をまたいで受け継がれている数少ない家具のひとつである点が、審査員の高い評価を得ました。
Tine社の紙パックアイスコーヒー、IsKaffeシリーズも今回のThe Classic Award受賞作のひとつです。IsKaffeはノルウェーでは最も早い1999年に発売され、現在は6つのフレーバーを展開しています。IsKaffeは、この10年間で紙パックのアイスコーヒーというノルウェーでは全く新しいカテゴリーをマーケットに確立し、年率30%という売上増でマーケットを牽引して世界でも類稀な大規模市場に育てました。この成功に商品のパッケージデザインが大きく寄与していることは間違いなく、デザインがブランド強化につながっている好例として評価されました。
このほか、1996年に刷新されたオスロ市交通機関のRuterカードのビジュアルアイデンティティーが2009年のThe Classic Awardを受賞しています。
the Young talent Awardの受賞作のひとつ Adax Syklusは、革新的なヒーティングシステムです。3枚のパネルーヒーターには、取り外し可能なカセットがかぶせられおり、本体の熱で温められたカセットを自由に持ち運んで湯たんぽのように使用します。ベッドの中や足元を温めたり、また、食事の際には保温プレートとして使用することもできます。ぬるくなったカセットは本体に戻すと再加熱されます。カセットを取り付けた状態でも取り外した状態でも、本体は室内を温める暖房器具として機能します。
このほかインターネット接続のインタラクティブなテレビセット、幹細胞技術を利用した食肉の架空ブランドが2009年のthe Young talent Awardを受賞しています。
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Award for Design Excellence 2009