Dec 10, 2008

when objects work


pottery by Vincent van Duysen


bowl by John Pawson


tray by John Pawson


The Hybrid Cutlery
by Maarten van Severen


ベルギー、Brugge(ブルージュ)のwhen objects work は、2001年のミラノでデビューした、主にキッチンウェアを手がけているメーカーです。
ディレクターのBeatrice Lafontaineの、シンプルで一点の曇りもない機能性とタイムレスな表現というビジョンに基づいて、when objects workはデビュー以来、一貫して利便性と審美性を追求した作品をリリースしています。この原則は、19世紀のアーツアンドクラフツ運動の主導者、ウィリアム・モリスの"有用でもなく、美しいとも思えないようなものを家に置いておく必要はない"という思想に則ったものでもあります。
この信条を作品として具現化するデザイナーには、Maarten van Severen やJohn Pawson らミニマリズムな作風で知られる建築家が起用されています。

Vincent van Duysenによる陶器のコンテナーシリーズは、生涯水差しや瓶を描き続けたGiorgio Morandiの絵画にインスピレーションを得たといいます。コレクションはひとつでも個性的ですが、スタッキングすると、様々な大きさや色のコンビネーションが、よりパワフルなリズムを生み出します。陶製のボウル部や木製のふたの基本的なシェイプはどれも同一ですが、深さや高さがそれぞれ異なり、コレクションにバリエーションと抑揚を与えています。
bowl、trayは共に、John Pawsonによる5つのオブジェクトシリーズとして2001年のミラノで発表されました。5つのオブジェクトは全て丸や四角、円柱などの幾何学的要素をもとにしており、非常にシンプルでミニマルなフォルムとなっています。木製のトレイと、そこにぴたりと収まる円形のプレートは、John Pawsonの数学的理想形を体現しています。
The Hybrid Cutleryは、2005年に若くして急逝したMaarten van Severenの晩年の作品です。999ピースのリミテッドエディションとして製作され、2007年にミラノで発表されました。フォーク、スプーン、ナイフはそれぞれ全く異なる趣を持っており、クラシカルなミニマリズムや調和のみのミニマリズムという既成概念への、van Severenのチャレンジともとれる意欲的な作品です。
posted by DL at 14:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | kitchen

Jun 12, 2008

Mike and Maaike : Baja BBQ Firepack






all images (c) Mike and Maaike

サンフランシスコのデザインデュオ、Mike and Maaike の新作情報が届きましたので紹介します。

彼らの新作 Baja BBQ Firepack は、サンフランシスコの木炭メーカー Lazzari のためにデザインされたエコフレンドリーなバーベキュー用の燃料です。
アメリカでバーベキューは家庭でも頻繁に行われているポピュラーな調理法ですが、木炭を完全に燃焼させるのには非常に多くの時間と労力を必要とします。そのため液状の着火剤が使用されるのですが、アメリカ国内で年間46,200トンの着火剤が使用され、それによって発生するVOC(揮発性有機化合物)は14,500トンに及ぶといわれています。また、着火剤を使用すると、有毒な化学物資が食べ物に残留するという問題点も挙げられます。
Baja BBQ Firepackは、それらの問題を解消するために開発されました。木炭は100%生分解性のリサイクルパルプにパッケージングされ、グリルの中でパックに火をつけると15〜20分で調理が可能な状態になります。
着火剤や化学物質を使用していないので有害物質を発生することなく、また、パッケージごと燃やしてしまうので余計なゴミを出すこともありません。
現在、Baja BBQ Firepackは特許出願中ですが、環境問題と手間のかかる木炭への着火という2つの課題を同時にクリアした非常にスマートなアイデアです。

以前の関連記事はこちらです。
Mike and Maaike
posted by DL at 12:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | kitchen

Mar 11, 2008

Vipp

Vipp


Purple Cut
designed by Shan Rahimkhan



bins designed various artists in 2005


bins designed various artists in 2006


bins designed by Mauricio Clavero

ペダル式のゴミ箱を製造するデンマークのメーカー Vipp
Vippは、1939年に鉄工職人のHolger Nielsenによって設立されました。
Holgerがビジネスの世界に飛び込んだのは1931年、彼がまだ若干17歳のときでした。そのきっかけとなったのは、Holgerが地元のスタジアムにひいきのフットボールチームを応援しに行った時に起こった偶然の出来事です。彼のチケットがくじに当選し、商品として車をもらったのです。しかし、当時彼は運転免許を持っていなかったために、商品の車は売却することにしました。Holgerは、そうして得たお金を回転旋盤などの工作機械に投資し、鉄工所を始めました。

Vipp が誕生したのは、その数年後の1939年です。当時すでに結婚していた彼は、妻が美容院を始める際にお店で使うゴミ箱の製作を、彼女に頼まれました。そして生まれたのがペダル式ゴミ箱のVippです。
美容院で評判となったVippは、次々に注文が入るようになり、やがてデンマークの医療業界などでも標準的に使用されるまでになりました。
Holgerは、優れたデザインは決して流行に流されないという考えの持ち主でした。Vippが生まれた1939年から現在までゴミ箱のデザインはほとんど変わっていません。唯一変わったのはフタの形状くらいです。また、Vippは現在でもデンマークで職人による手作業によって製造されています。ひとりが1時間に作ることができるのは6つ程といわれています。

何十年間にも渡り変わらぬフォルムを守り続けているVippですが、2000年からデザインやアートシーンとの深い関わりを持つようになりました。

2000年にコペンハーゲンのDanish Design Centreで展示を行い、2005年には30組のデザイナーによるゴミ箱の展示をパリのインテリアショップSilveraで行いました。この展示はチャリティーイベントとして開催され、作品の売り上げなどによる総額35,000ユーロがHandicap
Internationalへ寄付されました。上の画像は左から、Christian Lacroix、Inga Sempe、Jean-Marie
Massaudによるもの。

翌年には、ロンドンのThe Conran Shopと共にチャリティーオークションを開催しました。17組のデザイナーがイベントに参加し、18,500ポンドがガーナのOxfam's
Mango Plantation Project へ寄付されました。画像は左から、Orla Kiely 、Terence Conran、Ron
Aradによるゴミ箱。
そのほかポルトガルのリスボンでも同様のチャリティーイベントを開催しています。


Vippは、パリのルーブルで展示を行った唯一のゴミ箱メーカーでもあります。2006年に開催されたルーブルでの展示会では、チリ人デザイナー Mauricio
Clavero による36作品を展示しました。作品には、スワロフスキーのクリスタルやSicisのタイル、Ambiance Lumiereのライティングなどが使用されました。上の画像は、スワロフスキーで世界の都市の地下鉄路線図を描いたシリーズ。

Purple Cutは、2008年のリミテッドエディションです。ベルリンのトップヘアースタイリスト Shan Rahimkhanとのコラボレーションによる2作品は、ひとつがHolgerの妻であるMarieのヘアースタイリングへの熱い思いを表したもので、もうひとつには、ペルシャ神話で美と背徳を意味するクジャクが2匹描かれています。

posted by DL at 09:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | kitchen

Dec 25, 2007

Anne Black


black is blue porcelain cups


tilt porcelain plates, bowls


seam porcelain candle cups


porcelain fingerings

デンマーク、コペンハーゲンの中心地に位置する工房で磁器作品を制作しているデザイナーの Anne Black
グループの工房で活動していたAnneは、2001年に初となる自らのコレクションを発表しました。以来、彼女はデザイナーとして自身のオリジナル作品を製作し続けています。現在では食器からランプ、アクセサリーまで幅広い磁器作品を手がけます。
Anneの作品への姿勢には決して妥協がありません。Anneの作品はシンプルで控えめですが、どれもオリジナルで素材は高品位のものを用いています。ハンドメイドで製作される作品は、クラシカルでいてモダン、シンプルながら手の込んだものとなっています。
Anneのもうひとつの活動として、彼女は2005年からDANIDAという途上国の人道支援を目的としたデンマークの公的機関の支援を受けて、ハノイ郊外でハンドメイド磁器のワークショップを開いています。途上国のフェアトレードや彼女自身の発展のためにも、Anneはこの活動を続けています。

black is blueというコレクションでは、カップなどのほかにもピッチャーやボウルがラインナップされています。外側ではなく、内側に施された模様が特徴となっています。
tiltやseamといったコレクションでは、淡いカラーや細かな模様がつけられています。tiltはプレートやボウルなどの食器のラインナップで、サイズも数種類があります。seamは花瓶やランプ、キャンドルホルダーなどの小物が中心です。seamは縫い目や継ぎ目と言った意味ですが、刺繍のようなラインやドットパターンが白や淡いカラーの磁器に映えます。

ここ数年でデンマーク中に名の知れ渡ったAnne Blackの作品は、現在ではデンマークだけでなくヨーロッパやアメリカ、東南アジアなど世界各国のショップでの取り扱われています。

posted by DL at 08:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | kitchen

Oct 24, 2007

LUCY.D


Ryker




Liquid Skin


Scott

オーストリアのウィーンにオフィスを構える新鋭デザインスタジオ LUCY.D 。スタジオは Barbara Ambrosz と Karin Stiglmair の2人によって2003年に設立されました。LUCY.Dは、家具をはじめテーブルウェアのデザインやインテリアデザインを手がけています。彼女たちは、文化や伝統を重んじながらも普通とはひと味違ったデザインを生み出します。作品は機能的でありながらも決してユーモアの部分も忘れません。

Rykerは、使用しなくなった古い陶器を再利用したものです。作られた年代も形も様々な食器にシルバーを施し、新しいグラフィックを作り出しています。四角く残された白い部分と周囲に施されたシルバーがはっきりとしたコントラストを生み出して、斬新ながらもバランスの取れた調和となっています。
LUCY.Dのテーブルウェアのなかでも高い評価を得ているもののひとつがガラス食器です。2000年に発表されたLiquid SkinというボウルはMoMAをはじめとする各地の美術館に収蔵されています。Liquid Skinは、ひとが泉から手で水を飲むしぐさにインスパイアされています。薄いガラスのボウルは、グラスが主流となった現代において、手ですくった水を飲むという古来からの行為を連想させます。ボウルのサイドにはくぼみがつけられており、持ちやすさにも工夫がなされています。
Scottは、チェコの吹きガラスを使用したグラスウェアですが、どれも5度ほど傾いています。デザインのコンセプトはバーでの騒々しい生活というところからきています。飲み物を注ぐと水面とグラスの傾きが無秩序を形成し、にぎやかなバーのテーブル上で踊るグラスのようなイメージを生み出します。

LUCY.Dは、テーブルウェア以外にもイスやバッグなどもデザインしています。また、美術館などで使用されるガイド用の端末も2006年にデザインしました。今年はVIENNA DESIGN WEEKsで新作のテーブルウェアを発表しています。
posted by DL at 12:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | kitchen

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